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なんで勉強するの?

みなさんは、お子さんからこう聞かれたら何と答えますか?

ちなみに私は即答します。「楽しいから。」と。将来役に立つからとか、いい学校に入るためには仕方ないとか、大人はいろいろ説得めいたことを言いたがります。それが正論であったとしても、遠い話はイメージのつきづらいものです。コンビニで100円のお茶か150円のお茶か悩んでいるときに、将来その50円で人生大きく変わりますよと説得されても、ピンとこないのと同じです。子供たちが「どうして勉強するの?」と悩むのはそれほど日常的なことなのです。

では、子供たちはどのようなときにその悩みを持つのでしょう。子供たちはわかっています。勉強は楽しい、と。しかし、わからないことやつまづいていることがあるとき、楽しくなくなるのです。そして、楽しくないとき、「どうしてこんなことしなきゃいけないのか。」と悩むのです。そう、子供が「どうして勉強するの?」という発言をするときは、今やっている勉強がわからなくてつまらないときなのです。だから、今の勉強を見てあげるべきなのです。将来のことに悩んで「どうして勉強するの?」と発言しているのであれば、将来の話をしても響くでしょう。しかし、たいていの場合は日常の勉強がつまらなくなって発言しているので、日常の勉強の楽しさを伝えるべきなのです。

では、勉強の楽しさとは何なのか。わからないことがわかって楽しい、問題を解くことができて楽しい、難問を考えるのが楽しい、新しい知識を手に入れて楽しい、日常の出来事の原理がわかって楽しい、というような小さなことなのです。英語の三単現のsの勉強をして、「よし、これで将来英語を使えるから、勉強楽しいぞ。」とはさすがになりませんよね。どうしてHeやSheのあとの動詞にsがつくのかをわかって、どんどん英文を書けるようになる方が、「できるから楽しいぞ。」となります。目の前の子の状況を見極めて、今何をすれば楽しいと思ってもらえるかだけを考えればいいのです。「社会の暗記なんか将来役に立たないから意味ないし。」と言う子もいます。だったら今を楽しませればいいのです。覚えやすくなるような語呂合わせを考えてみるとか、暗記ゲームにしてしまうとか。ゲームも、一問一答の問題と答えの神経衰弱とか手間のかかるものでなくても、ただ問題を出し合いっこをするだけでも楽しんでくれたりします。全問正解だったら夕飯のから揚げ一個増量みたいなことだってゲーム性です。

将来のことは、別の機会で話し合えばいいのです。少なくとも、今の日本社会で生きていくには、勉強ができたほうが確実に選択肢は増えます。ただ、好きなことを突き詰めればそれが将来役に立つこともあります。学校の勉強そっちのけでサッカーばかりやってプロのサッカー選手になることだってできます。それでも、そっちのけにしたのは学校の勉強なのであって、サッカーがうまくなるための勉強はそっちのけにはできないのです。結局学び考えることには変わりありません。現実は、ラグビーもできて医学を志す福岡堅樹選手や天文学の博士号を持ったギタリストのブライアン・メイがかっこよく見えてしまいますけど…。絶対にうまくいかないのは、学校の勉強が嫌いだからYouTuberを目指すというような逃げの動機です。人生の分かれ道で、逃げの選択をしたことは誰にでもあるものですが、あとで後悔したこともあるはずです。

将来の目標と、今の勉強がうまく合わさったとき、「どうして勉強するの?」という悩みは消えていきます。医者になりたい、東大に入りたい、などどんな目標であっても、今の勉強と合致するときが必ず来ます。それが早い子も遅い子もいますが、私自身は遅くて、高校生のときに先生になりたいという目標ができ、そのためには大学に行かなきゃということで何のために勉強するのかという悩みは消えました。しかし、遅かった分、それまでの勉強がおろそかになっていたので、取り戻すのにずいぶん苦労しました。だから私は、目標を持たない子でも、今の勉強がわかって楽しめてさえいれば、いざ目標ができたときに選択肢を減らさないで済むという強い思いがあります。「いやいや、塾なんてただ成績上げてくれればいいのよ。」「いい学校に合格させてくれればいいのよ。」という意見があるのももちろんわかっています。そういう塾はたくさんあります。私は、結果ありきの指導をしたくて大手塾を辞めたのではなくて、勉強を楽しむという根源的な指導をしたくて独

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